「あなた」の言い方(formas de tratamento)
2026-10-06
- 入門
- CEFR A1
ポルトガル語で相手を「あなた」と呼ぶ言い方は、相手との関係で変わります。対等な人や親しい人にはvocê、年齢や地位が上の人にはo senhorやa senhoraを使います。入門(CEFRのA1)の範囲では、3つの言い方の選び方と、どれを使っても動詞は3人称のつづりになることを押さえれば足ります。
使う場面
先生や年上の人、お客さまに話しかけるときと、友だちや同じ立場の人に話しかけるときで、言い方を変えます。質問する文でも、答える文でも、相手を指す言葉はこの3つから選びます。
- Você é de Osaka?(あなたは大阪の出身ですか)
- O senhor é professor?(あなたは先生でいらっしゃいますか)
- A senhora é jornalista?(あなたは記者でいらっしゃいますか)
作り方
相手によって、次の言い方を選びます。色の付いた部分が、相手を指す言葉です。
| 相手 | 言い方 | 例 |
|---|---|---|
| 対等な人、親しい人(男女とも) | você | Você é dentista? |
| 年齢や地位が上の男性 | o senhor | O senhor é dentista? |
| 年齢や地位が上の女性 | a senhora | A senhora é dentista? |
どの言い方でも、動詞はeleやelaと同じ3人称単数のつづりです。serなら、vocêにもo senhorにもa senhoraにもéを付けます。複数の相手には、ふつうvocêsを使います。丁寧に言うときは、os senhores・as senhorasもあります。
教科書は、相手が既婚の女性のときはa senhoraと説明しています。現在は、結婚しているかどうかにかかわらず、年齢や地位が上の女性に使います。
日本語との違い
日本語の「あなた」は、目上の人には使いにくい言葉です。先生には「先生」、お客さまには名前や「お客さま」と呼びます。ポルトガル語にも、相手との距離で言い方を選ぶ感覚があり、その点は日本語の敬語に近いです。
ただし、仕組みは違います。日本語は「です・ます」や「いらっしゃる」のように、動詞や言葉づかいの全体を変えて敬意を表します。ポルトガル語は、相手を指す言葉をvocêからo senhorに替えるだけで、動詞のつづりは変わりません。
例文
各文の下に、相手の言い方と動詞のつづりを書きます。
- Você é de Osaka?(あなたは大阪の出身ですか)
- Você → 友だちなど、対等な相手。動詞éは3人称単数のつづり。
- O senhor é professor?(あなたは先生でいらっしゃいますか)
- O senhor → 年上や目上の男性。動詞éはvocêのときと同じつづり。
- A senhora é jornalista?(あなたは記者でいらっしゃいますか)
- A senhora → 年上や目上の女性。動詞éは同じつづり。
- O senhor não é de Tóquio?(あなたは東京の出身ではないのですか)
- O senhor → 目上の男性への問いかけ。nãoは動詞éの直前に置く。
- Vocês são turistas?(あなたたちは観光客ですか)
- Vocês → 複数の相手。動詞はsão。
練習問題
正しいものを選んでください。
- 友だちに: ( Você / O senhor / A senhora ) é de Osaka?
- 年上の女性に: ( Você / O senhor / A senhora ) é jornalista?
- 年上の男性に: ( Você / O senhor / A senhora ) é professor?
答え
- Você(対等な相手)
- A senhora(目上の女性)
- O senhor(目上の男性)
参考にした資料
- 級の所属: ブラジルのポルトガル語には、入門の文法を一覧にした公開資料がありません。教科書の第1課で習う項目なので、入門に置いています。
- 規則の出典: 香川正子『ニューエクスプレスプラス ブラジルポルトガル語』(白水社)第1課の「あなた」の言い方の項(p.21)