大過去(trapassato prossimo)
初級 2026-09-26
- CEFR A2
- CILS A2
- 伊検3級
大過去(trapassato prossimo)は、過去のある時点より前にすでに終わっていた出来事を表す時制です。近過去が「そのとき終わったこと」なら、大過去は「そのときより前に終わっていたこと」です。伊検3級の目安では、avere・essereの半過去に過去分詞を付ける作り方を押さえれば足ります。
使う場面
過去に着いた・電話した・目が覚めた、その時点ですでに始まっていた・食べ終わっていた・出ていた、という順番を言うときに使います。già(すでに)やquando(〜したとき)と一緒に出ることが多いです。1回きりで終わった過去の出来事そのものは近過去、その場の背景や習慣は半過去です。
- Quando sono arrivato al cinema, il film era già cominciato.(映画館に着いたとき、映画はすでに始まっていました)
- Anna aveva già mangiato quando siamo arrivati.(私たちが着いたとき、アンナはすでに食べ終わっていました)
- Quando ho telefonato, loro erano già usciti.(私が電話したとき、彼らはすでに出かけていました)
作り方
近過去と同じ助動詞を使い、助動詞のほうを半過去にします。avereを使う動詞はavevo・avevi・aveva…と過去分詞、essereを使う動詞はero・eri・era…と過去分詞です。essereのときは、近過去と同じく過去分詞の語尾を主語の性・数に合わせます。色の付いた部分が助動詞です。
| 元の形 | 大過去 | 日本語 |
|---|---|---|
| cominciare(始まる)→ lui | era cominciato | 彼(それ)は始まっていた |
| mangiare(食べる)→ lei | aveva mangiato | 彼女は食べていた |
| uscire(出る・男性複数)→ loro | erano usciti | 彼らは出ていた |
| finire(終える)→ io | avevo finito | 私は終えていた |
| arrivare(着く・女性)→ lei | era arrivata | 彼女は着いていた |
cominciareやarrivare、uscireのように近過去でessereを使う動詞は、大過去でもessereの半過去(ero・era・eranoなど)を使います。mangiareやfinireのようにavereを使う動詞は、avevo・aveva・avevanoを使います。助動詞の選び方は近過去の記事と同じです。
日本語との違い
日本語の「始まっていた」「食べ終わっていた」は、それが近過去なのか大過去なのかを動詞の形だけでは分けません。イタリア語は、過去の基準点より前に終わっていたことだけを大過去にし、基準点そのものの出来事は近過去のままにします。Quando sono arrivato, il film era già cominciato.は、着いたことが近過去、それより前に始まっていたことが大過去です。
例文
各文の下に、どの助動詞か、なぜ大過去かを書きます。
- Quando sono arrivato al cinema, il film era già cominciato.(映画館に着いたとき、映画はすでに始まっていました)
- era cominciato → cominciareはessereを使う。着いた時点より前に始まっていたので大過去。
- Anna aveva già mangiato quando siamo arrivati.(私たちが着いたとき、アンナはすでに食べ終わっていました)
- aveva mangiato → mangiareはavereを使う。到着より前に食事が終わっていた。
- Quando ho telefonato, loro erano già usciti.(私が電話したとき、彼らはすでに出かけていました)
- erano usciti → uscireはessereを使う。主語が男性複数なので過去分詞はusciti。
- Io avevo già finito il lavoro quando è arrivata Maria.(マリアが着いたとき、私はすでに仕事を終えていました)
- avevo finito → finireはavereを使う。マリアの到着より前に仕事が終わっていた。
- Lei era già arrivata a casa quando ho chiamato.(私が電話したとき、彼女はすでに家に着いていました)
- era arrivata → arrivareはessereを使う。主語が女性単数なので過去分詞はarrivata。
練習問題
正しいものを選んでください。
- Quando sono arrivato, il film ( è / era / sarà )già cominciato.
- Anna ( ha / aveva / è )già mangiato quando siamo arrivati.
- Quando ho telefonato, loro ( sono / erano / saranno )già usciti.
答え
- era(着いた時点より前に始まっていたので大過去)
- aveva(mangiareはavere、到着より前)
- erano(uscireはessere、電話より前)
参考にした資料
- イタリア語版Wikipedia, Indicativo trapassato prossimo「Il trapassato prossimo si forma con l'imperfetto di avere o essere e il participio passato」(2026-09-26閲覧)
- 級の所属: CILS A2 Sillabo delle strutture morfosintattiche(シエナ外国人大学が実施するイタリア語検定CILSの、A2で出る文法の一覧)産出レベルの時制は近過去と半過去。大過去はA2の産出一覧にはありません(2026-09-26閲覧)
- 実用イタリア語検定 各級のレベル3級「日常生活に必要な基本的なイタリア語を理解し、表現することができる。大学専門課程2年修了程度。」。このページは大過去を名指ししていません(2026-09-26閲覧)