半過去の作り方(imperfetto)
初級 2026-09-21
- CEFR A2
- CILS A2
- 伊検4級
半過去(imperfetto)は、過去のある時点で続いていた状態や習慣を表す動詞の時制です。-are・-ere・-ire動詞は語尾を変えるだけの規則的な作り方をしますが、essereは語幹も語尾も変わる特別な形になります。初級(CEFRのA2)の範囲では、この語尾の作り方と、essere・fare・dire・bereの特別な形を押さえれば足ります。
どんなときに使うか
過去のある時点で続いていた状態、繰り返していた習慣、その場の背景を言うときに半過去を使います。「〜していた」「〜だった」と訳せる場面の多くがこれにあたります。c'era(〜があった)・c'erano(〜があった、複数)のように、過去のある場面に何があったかを言うときにも使います。1回きりで終わった出来事は近過去(essereと過去分詞の記事、avereと過去分詞の記事で扱いました)で表し、この2つの時制の使い分けは「近過去と半過去の使い分け」の記事で扱います。
- Da bambino, abitavo a Roma.(子どもの頃、私はローマに住んでいました)
- Mentre studiavo, ascoltavo la musica.(勉強している間、私は音楽を聴いていました)
- C'era un ristorante qui.(ここにレストランがありました)
作り方
-are・-ere・-ire動詞は、語幹(動詞の見出しからare・ere・ireを取った形)に語尾を付けて半過去を作ります。essereだけは規則の語幹を使わず、専用の6つの形になります。fare・dire・bereは、現在形とは違う古い語幹face-・dice-・beve-を使いますが、そのあとの語尾は規則どおりです。色の付いた部分が半過去の語尾で、essereの6つの形は単語ごと覚えます。
| 元の形 | 半過去 | 日本語 |
|---|---|---|
| parlare(話す)→ io | parlavo | 私は話していた |
| parlare → tu | parlavi | あなたは話していた |
| parlare → lui/lei | parlava | 彼・彼女は話していた |
| parlare → noi | parlavamo | 私たちは話していた |
| parlare → voi | parlavate | あなたたちは話していた |
| parlare → loro | parlàvano | 彼らは話していた |
| prendere(取る)→ io | prendevo | 私は取っていた |
| dormire(眠る)→ io | dormivo | 私は眠っていた |
| essere(〜だ)→ io | ero | 私は〜だった |
| essere → tu | eri | あなたは〜だった |
| essere → lui/lei | era | 彼・彼女は〜だった |
| essere → noi | eravamo | 私たちは〜だった |
| essere → voi | eravate | あなたたちは〜だった |
| essere → loro | èrano | 彼らは〜だった |
| fare(する)→ io | facevo | 私はしていた |
| dire(言う)→ io | dicevo | 私は言っていた |
| bere(飲む)→ io | bevevo | 私は飲んでいた |
-are動詞の語尾はavo・avi・ava・avamo・avate・avano、-ere動詞の語尾はevo・evi・eva・evamo・evate・evano、-ire動詞の語尾はivo・ivi・iva・ivamo・ivate・ivanoで、6つの人称すべてで規則的に変わります。loroの語尾はアクセントが1つ前の音節に戻るため、表のloro行だけアクセントの位置を示しました。表のアクセント記号はアクセントの位置を示す印で、実際のつづりには書きません。essereだけは語幹自体が特別で、ero・eri・era・eravamo・eravate・eranoという6つの形を覚える必要があります。fare・dire・bereは語幹がface-・dice-・beve-に変わり、そのあとは-ere動詞と同じ-evo・-evi・-eva・-evamo・-evate・-evanoを付けます。
日本語とのちがい
半過去も語尾が主語を示すので、主語人称代名詞を省くのが普通です。これは日本語が文脈で主語を省くのに近い感覚です。
一方、日本語の「〜していた」「〜だった」は、それが1回で終わった出来事か、繰り返していた習慣か、その場の背景かを動詞の形では区別しません。イタリア語は、繰り返しや背景には半過去、1回で終わった出来事には近過去を使い分けます。この違いは日本語にない現象で、くわしくは「近過去と半過去の使い分け」の記事で扱います。
例文
各文の下に、単語ごとに「どの語尾か」と「なぜその形か」を書きます。
- Da bambino, abitavo a Roma.(子どもの頃、私はローマに住んでいました)
- abitavo → abitare・io(私)。語尾avoは過去に続いていた状態を表す。
- Mentre studiavo, mia sorella guardava la televisione.(私が勉強している間、姉はテレビを見ていました)
- studiavo → studiare・io(私)。mentre(〜している間)は半過去とよく一緒に使う言葉。
- guardava → guardare・lei(姉)。同じ時間に起きていたもう1つの動作。
- Quando ero piccolo, non mi piaceva la verdura.(私が小さかった頃、野菜が好きではありませんでした)
- ero → essere・io(私)。essereの半過去は規則の語幹を使わない専用の形。
- Noi parlavamo sempre italiano a casa.(私たちは家でいつもイタリア語を話していました)
- parlavamo → parlare・noi(私たち)。sempre(いつも)は半過去とよく合う習慣の言葉。
- C'era molta gente in piazza ieri sera.(昨夜、広場にたくさんの人がいました)
- C'era → c'è(〜がある)の半過去。その場にあった様子を言う。
練習問題
正しいものを選んでください。
- Da bambino, io ( abito / abitavo / ho abitato )in campagna.
- Mentre lei ( studia / studiava / ha studiato ), io guardavo la televisione.
- Noi ( siamo / eravamo / siamo stati )sempre felici insieme.
答え
- abitavo(過去に続いていた状態を半過去で言う)
- studiava(mentreの文なので半過去)
- eravamo(essereの半過去、過去に続いていた状態)
参考にした資料
- 級の所属: CILS A2 Sillabo delle strutture morfosintattiche(シエナ外国人大学が実施するイタリア語検定CILSの、A2で出る文法の一覧)「coniugazione attiva dei verbi regolari, dei verbi irregolari andare, bere, dare, dire, fare, stare, venire, e dei verbi modali ai seguenti modi e tempi: indicativo passato prossimo, imperfetto」。産出(自分で作る)レベルの一覧に載っています(2026-09-21閲覧)
- Wikizionario(イタリア語版ウィクショナリー), Coniugazione di parlare・prendere・dormire・essere・fare・dire・bere(CC BY-SA)表の全人称を照合(2026-09-21閲覧)
- 実用イタリア語検定 各級のレベル4級「平易なイタリア語を聴き・話し・読み・書くことができる。自己紹介・簡単な道案内・買い物・バールでの簡単な注文などの平易なコミュニケーションができる能力が要求される」。このページは半過去という文法項目を名指ししていません(2026-09-21閲覧)