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近過去と​半過去の​使い分け​(passato prossimo e imperfetto

初級 2026-09-21

近過去(近過去の記事で扱いました)と半過去(半過去の作り方の記事で扱いました)は、どちらも過去のことを言う時制ですが、出来事をどう見るかで使い分けます。終わった出来事や区切りのある期間には近過去を、状態・習慣・背景には半過去を使います。初級(CEFRA2)の範囲では、この使い分けの基準と、目印になる言葉を押さえれば足ります。

どんな​ときに​使うか

1回きりで起きて終わった出来事、順番に並ぶ出来事には近過去を使います。ある時点で続いていた状態、繰り返していた習慣、出来事の背景には半過去を使います。mentre(〜している間)が同時に進んでいた背景を表すときは、半過去がよく来ます。ieri(昨日)・una volta(あるとき)・all'improvviso(突然)のような言葉は近過去の、da bambino(子どもの頃)・ogni giorno(毎日)・sempre(いつも)のような言葉は半過去の目印になりますが、時制を決めるのは出来事の見方です。Ieri pioveva.(昨日は雨が降っていた)のように、ieriでも背景なら半過去になります。

  • Ieri sono andato al mercato.(昨日、私は市場へ行きました)
  • Da bambino, giocavo sempre in giardino.(子どもの頃、私はいつも庭で遊んでいました)
  • Mentre camminavo, ho incontrato Anna.(歩いている間に、アンナに会いました)

作り方

同じ動詞・同じ人称でも、出来事をどう見るかによって近過去と半過去のどちらかを選びます。色の付いた部分がそれぞれの時制の語尾または助動詞です。

元の形近過去日本語
mangiare(食べる)→ ioho mangiato(その時)食べた
uscire(出る・主語が男性)→ iosono uscito(その時)出かけた
元の形半過去日本語
mangiare(食べる)→ iomangiavo(いつも)食べていた
uscire(出る・主語が男性)→ iouscivo(いつも)出かけていた

近過去はhosonoのような助動詞の現在形と過去分詞を組み合わせて作り、1回で終わった動作をひとまとまりで示します。半過去は語幹にavoivoなどの語尾を付けて作り、動作の途中や状態を示します。同じ動詞でも、ho mangiatoは「食べた」という終わった出来事、mangiavoは文脈により「食べているところだった」か「よく食べていた」を表します。助動詞の選び方や語尾の作り方そのものは、それぞれ近過去・半過去の記事で扱いました。

日本語とのちが​い

近過去も半過去も、動詞の語尾や助動詞が主語を示すので、主語人称代名詞を省くのが普通です。これは日本語が文脈で主語を省くのに近い感覚です。

一方、日本語の「た」は、近過去にあたる「昨日、市場へ行った」にも、半過去にあたる「子どもの頃、いつも庭で遊んでいた」にも使えます。同じ「た」の形が、イタリア語では出来事の見方によって近過去と半過去のどちらかに分かれるのは、日本語にない現象です。日本語の「ていた」は状態や習慣を表す場面が多いので半過去に近いと感じますが、mentre studiavo(勉強していた間、背景の半過去)とho studiato(勉強した、1回の出来事の近過去)は訳語だけでは区別できず、出来事の見方で選ぶ必要があります。

例文

各文の下に、どちらの時制か、なぜその時制かを書きます。

  1. Ieri sono andato al mercato.(昨日、私は市場へ行きました)
  2. sono andatoandareio(男性の話し手)の近過去。女性ならsono andataieri(昨日)は1回きりの出来事を示す言葉。
  1. Da bambino, giocavo sempre in giardino.(子どもの頃、私はいつも庭で遊んでいました)
  2. giocavogiocareio(私)の半過去。da bambino(子どもの頃)は習慣を示す言葉。
  1. Mentre camminavo, ho incontrato Anna.(歩いている間に、アンナに会いました)
  2. camminavocamminareio(私)の半過去。mentre(〜している間)のあとは背景。
  3. ho incontratoincontrareio(私)の近過去。その瞬間に起きた1回の出来事。
  1. C'era molta gente quando sono arrivato.(私が着いたとき、たくさんの人がいました)
  2. C'erac'è(〜がある)の半過去。到着の瞬間の背景。
  3. sono arrivatoarrivareio(私)の近過去。1回きりの出来事。
  1. Da giovane, mio padre lavorava in una fabbrica.(若い頃、父は工場で働いていました)
  2. lavoravalavorarelui(父)の半過去。長く続いていた状態。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. Ieri Marcova / andava / è andatoal cinema.
  2. Da bambina, mia sorellagioca / giocava / è giocatasempre con le bambole.
  3. Mentrecucino / cucinavo / ho cucinato ), ho sentito un rumore.
答え
  1. è andatoieriは1回きりの出来事を示すので近過去)
  2. giocavada bambinaは習慣を示すので半過去)
  3. cucinavomentreのあとは背景を表す半過去)

参考に​した​資料

  • 級の所属: CILS A2 Sillabo delle strutture morfosintattiche(シエナ外国人大学が実施するイタリア語検定CILSの、A2で出る文法の一覧)「coniugazione attiva dei verbi regolari, dei verbi irregolari andare, bere, dare, dire, fare, stare, venire, e dei verbi modali ai seguenti modi e tempi: indicativo passato prossimo, imperfetto」。近過去・半過去とも、産出(自分で作る)レベルの一覧に載っています(2026-09-21閲覧)
  • イタリア語版Wikipedia, Indicativo imperfettoConfronto tra imperfetto e passato prossimo」(2026-09-21閲覧)
  • 実用イタリア語検定 各級のレベル4級「平易なイタリア語を聴き・話し・読み・書くことができる。自己紹介・簡単な道案内・買い物・バールでの簡単な注文などの平易なコミュニケーションができる能力が要求される」。このページは近過去・半過去の使い分けという文法項目を名指ししていません(2026-09-21閲覧)
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