cheの関係節と目的語節(che)
初級 2026-09-21
- CEFR A2
- CILS A2
- 伊検4級
cheには、So che Marco è a Roma.のように動詞の内容を説明する目的語節を作る使い方と、il ragazzo che parlaのように名詞を後ろから説明する関係節を作る使い方があります。どちらも1語のcheで2つの文をつなぐ点は同じです。初級(CEFRのA2)の範囲では、目的語節のcheと、名詞の主語を説明する関係節のcheを押さえれば足ります。
どんなときに使うか
知っていること・言われたこと・見えることの内容を続けて言うときは、動詞のあとにcheを置いて目的語節を作ります。sapere(知っている)・dire(言う)・vedere(見える・分かる)などの動詞でよく使います。名詞をあとから説明するときは、名詞のあとにcheを置いて関係節を作ります。この記事では、cheが説明する文の主語になる場合だけを扱います。penso che…・credo che…のようにcheのあとが接続法(congiuntivo)になる言い方は、中級(CEFRのB1)の範囲なので、ここでは使いません。
- So che Marco è a Roma.(マルコがローマにいると知っています)
- Vedo che piove.(雨が降っているのが分かります)
- Il ragazzo che parla è mio fratello.(話しているその男の子は私の兄弟です)
作り方
目的語節も関係節も、cheを2つの文の境目に置いてつなぎます。色の付いた部分がcheです。
| 元の形 | 目的語節・関係節 | 日本語 |
|---|---|---|
| sapere(知っている)+Marco è a Roma.(2つの文) | So che Marco è a Roma. | マルコがローマにいると知っています |
| dire(言う)+è stanco.(2つの文) | Dice che è stanco. | 疲れていると言っています |
| vedere(見える)+piove.(2つの文) | Vedo che piove. | 雨が降っているのが分かります |
| il ragazzo(男の子・単数)+parla(動詞) | il ragazzo che parla | 話しているその男の子 |
| la ragazza(女の子・単数)+studia(動詞) | la ragazza che studia | 勉強しているその女の子 |
| gli studenti(学生たち・複数)+arrivano(動詞) | gli studenti che arrivano | 到着する学生たち |
cheは性・数で形を変えない1語です。目的語節では、sapere・dire・vedereなどの動詞のすぐあとにcheを置き、そのあとに知っている・言われた・見える内容をそのまま文の形で続けます。関係節では、説明したい名詞のすぐあとにcheを置き、そのあとの動詞はcheが指す名詞の人称・数に合わせて活用します(il ragazzo che parla、gli studenti che arrivano)。この記事の関係節のcheは、あとの文の主語になる場合だけを扱います。cheが目的語になる関係節や、前置詞+cuiの形はこのシリーズのあとの記事で扱います。
日本語とのちがい
目的語節のcheは日本語にない現象です。日本語は「マルコがローマにいると知っています」のように、知っている内容を動詞(知っています)の前に置きますが、イタリア語のSo che Marco è a Roma.は、動詞(So)のあとにcheを置いてから内容を続けます。文の中で情報が出てくる順番が逆になります。
関係節のcheも同じように語順が逆になる現象です。日本語の「話している男の子」は、説明する言葉(話している)を名詞(男の子)の前に置きますが、イタリア語のil ragazzo che parlaは、名詞(il ragazzo)を先に置き、そのあとにcheと説明する文を続けます。
疑問文・感嘆文のcheとの使い分け
cheという同じつづりの語は、否定文と疑問文と語順の記事で見た疑問詞che cosaや、感嘆文と接続詞の記事で見た感嘆文のCheとしても使われます。この記事のcheとは働きが違います。
| 使い方 | 働き | 例 |
|---|---|---|
| 疑問詞(che cosa) | 「何」と尋ねる | Che cosa fai?(何をしていますか) |
| 感嘆文を作る語 | 驚きを表す文の頭に置く | Che bello!(なんてすてきなんでしょう) |
| 目的語節・関係節をつなぐche(この記事) | 文と文、名詞と文をつなぐ | So che piove.(雨が降っていると知っています) |
例文
各文の下に、どの働きのcheか、なぜその形になるかを書きます。
- So che Marco è a Roma.(マルコがローマにいると知っています)
- So → sapereのio現在形。
- che → sapereの内容をつなぐ目的語節のche。
- Dice che è stanco.(疲れていると言っています)
- Dice → direのlui/lei現在形。
- che → direの内容をつなぐ目的語節のche。
- Vedo che piove.(雨が降っているのが分かります)
- Vedo → vedereのio現在形。
- che → vedereで気づいた内容をつなぐ目的語節のche。
- Il ragazzo che parla è mio fratello.(話しているその男の子は私の兄弟です)
- che → il ragazzoを説明する関係節のche。あとの動詞の主語になる。
- parla → parlareのlui現在形。cheが指すil ragazzo(3人称単数)に合わせる。
- Gli studenti che arrivano oggi sono giapponesi.(今日到着する学生たちは日本人です)
- che → gli studentiを説明する関係節のche。
- arrivano → arrivareのloro現在形。cheが指すgli studenti(3人称複数)に合わせる。
練習問題
正しいものを選んでください。
- So ( che / se / e )Marco è a Roma.
- Il ragazzo ( che / chi / cui )parla è mio fratello.
- Vedo ( che / se / a )piove.
答え
- che(sapereの内容を続ける目的語節)
- che(il ragazzoを説明する関係節、主語になる場合はche)
- che(vedereの内容を続ける目的語節)
参考にした資料
- 級の所属: CILS A2 Sillabo delle strutture morfosintattiche(シエナ外国人大学が実施するイタリア語検定CILSの、A2で出る文法の一覧)産出レベルの一覧に「la frase complessa: proposizioni subordinate oggettive introdotte da che, relative introdotte da che e centrate sul soggetto」とあります(2026-09-21閲覧)
- イタリア語版Wikipedia, Pronome relativo「Il pronome relativo che」・Congiunzione (linguistica)「Congiunzioni subordinanti」(2026-09-21閲覧)
- 実用イタリア語検定 各級のレベル4級「平易なイタリア語を聴き・話し・読み・書くことができる。自己紹介・簡単な道案内・買い物・バールでの簡単な注文などの平易なコミュニケーションができる能力が要求される」。このページは目的語節・関係節のcheを名指ししていません(2026-09-21閲覧)