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hayとestarの​使い分け​(existencia y ubicación)

2026-10-06

hayは、「〜があります」「〜がいます」と、人やものが存在することを言う形です。estarも「〜にある・いる」と訳せますが、2つは言い方が違います。入門(CEFRのA1)の範囲では、hayの作り方と、hayとestarのどちらを使うかの基準を押さえれば足ります。

使う​場面

聞き手がまだ知らない人やものが、そこにあることを知らせるときに、hayを使います。「町にホテルが2軒あります」のように、どんなものがあるかを言う文です。

すでに話題になっている特定の人やものが、どこにあるかを言うときは、estarを使います。「そのホテルは町にあります」のように、場所を答える文です。

hayは、存在するものが1つでも複数でも、同じ形です。

  • Hay un libro en la mesa.(机の上に本が1冊あります)
  • Hay dos hoteles en la ciudad.(町にホテルが2軒あります)
  • El libro está en la mesa.(その本は机の上にあります)

作り方

hayは、動詞haberの現在形のうち、「〜がある」を言うためだけの特別な形です。主語に合わせては変わりません。haberには、ほかにhe, has, ha, hemos, habéis, hanの6つの形があり、過去分詞と組み合わせて使います。これは別の用法で、この記事では扱いません。

hayは、「hay+存在するもの」の語順で使います。存在するものは、次のような形で言います。

作り方
存在するものの言い方例
不定冠詞+名詞hay un hotel(ホテルが1軒ある)
数詞+名詞(複数)hay dos hoteles(ホテルが2軒ある)
muchos / muchas+名詞(複数)hay muchos hoteles(ホテルがたくさんある)
冠詞なしの複数名詞hay hoteles(ホテルがある)

muchos, muchasは「たくさんの」という意味で、名詞の性と数に合わせて形が変わります。

hayの後ろには、ふつう定冠詞の付いた名詞を置きません。誤った形⁠Hay el hotel en la ciudad.とは言いません。特定のものの場所は、estarで言います。

estarは、「主語+estar+場所」の語順です。主語は、定冠詞の付いた名詞のように、特定のものを指す形にします。

作り方
使い分け動詞語順例
どんなものがあるかを知らせるhayhay+もの+場所Hay un hotel en la ciudad.
特定のものの場所を言うestar主語+estar+場所El hotel está en la ciudad.

日本語との​違い

日本語は、人には「いる」、ものには「ある」を使います。スペイン語のhayは、人にもものにも同じ形で使えます。しかも、1つでも複数でも形が変わりません。新しい情報を知らせる文だと考えると、つかみやすくなります。

日本語は、「ホテルが町にあります」と「ホテルは町にあります」を、「が」と「は」で言い分けます。スペイン語は、動詞を変えて言い分けます。聞き手がまだ知らないものを知らせるときはhay、すでに知っているものの場所を言うときはestarを使います。「が」と「は」に近い感覚ですが、いつも1対1で決まるわけではありません。

hayの後ろには、定冠詞を付けません。日本語の「ある」には、この制限がないので、注意が必要です。

例文

各文の下に、hayかestarか、その理由を書きます。数詞はdos(2)です。

  1. Hay un libro en la mesa.(机の上に本が1冊あります)
  2. Hay → 存在を言う形。un libroは不定冠詞の付いた名詞で、初めて話に出すものを言う。
  1. El libro está en la mesa.(その本は机の上にあります)
  2. está → estarの3人称単数の形。El libroは特定の本なので、場所をestarで言う。
  1. Hay dos hoteles en la ciudad.(町にホテルが2軒あります)
  2. Hay → 存在を言う形。数詞dosの付いた複数名詞でも、hayの形は変わらない。
  1. Los hoteles están aquí.(それらのホテルはここにあります)
  2. están → estarの3人称複数の形。Los hotelesは特定のホテルで、主語が複数なのでestánになる。
  1. Hay muchos estudiantes en la ciudad.(町には学生がたくさんいます)
  2. Hay → 存在を言う形。muchosは「たくさんの」で、男性・複数の形。男女がまじった学生たちを言うときに使い、女子学生だけならmuchas estudiantesになる。人にもhayを使う。
  1. Hay una estudiante aquí.(ここに女子学生が1人います)
  2. Hay → 存在を言う形。estudianteは男女同形の名詞で、女子学生を指すのでunaを使う。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. ( Hay / Está / Están ) dos hoteles en la ciudad.(町にホテルが2軒あります)
  2. El hotel ( hay / está / están ) en la ciudad.
  3. Las casas ( hay / está / están ) aquí.
答え
  1. Hay(どんなものがあるかを知らせる)
  2. está(特定のホテルの場所)
  3. están(特定の家たちの場所、主語が複数)

参考に​した​資料

  • 福嶌教隆『ニューエクスプレスプラス スペイン語』(白水社)第5課「haber(完了形などを作る助動詞)直説法現在」p.45、第4課「estar」p.38(2026-10-06閲覧)
  • Instituto Cervantes, Plan curricular, Gramática A1–A2「artículo」「haber impersonal」(2026-10-04閲覧)