〜したい・〜が要る(vorrei・avere bisogno di・bisogna)
初級 2026-09-21
- CEFR A2
- CILS A2
- 伊検4級
vorrei・avere bisogno di・bisognaは、何かが欲しい、何かが必要だという意味を表す言い方です。vorreiは丁寧に欲しいものを言うとき、avere bisogno diは必要なものやことを言うとき、bisognaは主語なしで一般的な必要を言うときに使います。初級(CEFRのA2)の範囲では、この3つの言い方と、似た形のmi serve・mi servonoの使い分けを押さえれば足ります。
どんなときに使うか
店やバールで欲しいものを丁寧に注文するときはvorreiを、何かが必要だと言うときはavere bisogno diを使います。「〜する必要がある」と一般的に言うときはbisognaを使い、この形には主語がありません。
- Vorrei un caffè, per favore.(コーヒーを1杯お願いします)
- Ho bisogno di tempo.(私は時間が必要です)
- Bisogna studiare ogni giorno.(毎日勉強する必要があります)
作り方
色の付いた部分が、それぞれの言い方で変わる部分です。
| 元の形 | 作り方 | 日本語 |
|---|---|---|
| volere(欲しい・したい)→ io | voglio | 私は欲しい |
| volere(欲しい・したい、丁寧な言い方) | vorrei | 私は〜が欲しいのですが |
| bisognare(必要だ、主語なしで使う) | bisogna | 〜する必要がある |
| servire(役立つ・要る)→ lui/lei | mi serve | 私は〜が1つ必要だ |
| servire(役立つ・要る)→ loro | mi servono | 私は〜が複数必要だ |
voglio + 名詞・不定詞はふつうの言い方、vorrei + 名詞・不定詞は同じ意味を丁寧に言う言い方で、店やバールで注文するときによく使います。avere bisogno di + 名詞・不定詞は「〜が必要だ」という意味で、主語に合わせてavere(ho・hai・ha…)を変えます。bisognaは主語のない非人称の形で、この記事の範囲ではあとに不定詞を置きます(bisogna che+接続法の形は中級の項目です)。名詞だけを続ける形は使いません。mi serve/mi servonoは、欲しい・必要なものが単数か複数かで動詞の形が変わる点が、piacere(「間接目的語とpiacere」の記事)と同じ作り方です。avere voglia di + 名詞・不定詞(〜したい気分だ)という言い方も1行だけ触れておきます。Ho voglia di un gelato.(アイスクリームが食べたい気分です)のように、vorreiより軽い欲求を表します。
日本語とのちがい
vorreiで欲しいものを丁寧に言う感覚は、日本語の「〜が欲しいのですが」という遠回しな言い方に近い感覚です。
一方、bisognaのように、動詞が誰にも合わせない3人称単数の形で固定される非人称の文は日本語にない現象です。日本語の「勉強する必要がある」は主語を省いても文の形は変わりませんが、イタリア語のbisognaは主語の場所自体がなく、常に3人称単数の1つの形のままです。
もう1つの共通点は、mi serve/mi servonoの作り方です。欲しいもの・必要なものを主語にして、欲しい人を間接目的語(mi)で表す点は、「間接目的語とpiacere」で見た日本語の「本が要る」に近い感覚です。要るものが「が」を取り、要る人は省けるところがよく似ています。
例文
各文の下に、単語ごとに「どの形か」と「なぜその形か」を書きます。
- Vorrei un tè, grazie.(紅茶を1杯お願いします)
- Vorrei → volereの丁寧な言い方。店で注文するときに使う。
- Ho bisogno di aiuto.(私は助けが必要です)
- Ho → avereのio現在形。ho bisogno diで「私は〜が必要だ」。
- aiuto → 必要なものを表す名詞、「助け」。
- Bisogna prenotare prima.(前もって予約する必要があります)
- Bisogna → bisognareの3人称単数、主語なしで使う非人称の形。
- prenotare → 不定詞のまま、bisognaのあとに置く。
- Mi serve il tuo aiuto.(私はあなたの助けが必要です)
- serve → servireのlui/lei現在形。必要なもの(il tuo aiuto)が単数なのでserve。
- Mi servono due biglietti.(私は切符が2枚必要です)
- servono → servireのloro現在形。必要なもの(due biglietti)が複数なのでservono。
- Ho voglia di un gelato.(アイスクリームが食べたい気分です)
- voglia → avere voglia diという決まった言い方の一部、「〜したい気分だ」。
練習問題
正しいものを選んでください。
- ( Voglio / Vorrei / Vorrà )un caffè, per favore.
- Io( ho bisogno / ha bisogno / hai bisogno )di riposo.
- ( Bisogna / Bisogno / Bisognano )arrivare presto.
答え
- Vorrei(丁寧に注文するときの言い方)
- ho bisogno(主語がio)
- Bisogna(主語のない非人称の形、あとに不定詞)
参考にした資料
- 級の所属: CILS A1 Sillabo delle strutture morfosintattiche(シエナ外国人大学が実施するイタリア語検定CILSの、A1で出る文法の一覧)には受容レベルで「riconoscimento della forma di cortesia vorrei」とあります。CILS A2 Sillabo delle strutture morfosintattiche(同、A2の一覧)には受容レベルで「si impersonale」とあり、bisognaのような主語のない非人称の文に一番近い項目です。PLIDA A2 Quaderno delle specifiche(ダンテ・アリギエーリ協会のイタリア語検定PLIDAの、A2の仕様書)には「Uso non analizzato del condizionale nelle formule di cortesia (vorrei)」とあります(2026-09-21閲覧)
- Wikizionario(イタリア語版ウィクショナリー), Coniugazione di volere・bisognare・servire(CC BY-SA)表の全人称を照合(2026-09-21閲覧)
- 実用イタリア語検定 各級のレベル4級「平易なイタリア語を聴き・話し・読み・書くことができる。自己紹介・簡単な道案内・買い物・バールでの簡単な注文などの平易なコミュニケーションができる能力が要求される」。買い物・バールでの注文はvorreiがそのまま使われる場面です(2026-09-21閲覧)