自動詞と他動詞
2026-09-23
他動詞は「〜を」にあたる直接目的語を取る動詞、自動詞は直接目的語を取らない動詞です。mangiare la pizza(ピザを食べる)のmangiareは他動詞、andare a scuola(学校へ行く)のandareは自動詞です。国語で習う他動詞・自動詞と同じ考え方ですが、日本語で他動詞にあたる動詞が、イタリア語でも他動詞になるとは限りません。動詞ごとに、辞書やテキストの活用表で確かめる必要があります。この記事では、直接目的語で見分ける方法と、この分け方が近過去の助動詞の選び方に関わる点を扱います。
直接目的語で見分ける
「〜を」にあたる言葉(直接目的語)をそのまま続けられれば他動詞です。mangiare la pizza、leggere un libro(本を読む)、vedere un film(映画を見る)は、どれも直接目的語をそのまま続けられるので他動詞です。andare(行く)、arrivare(着く)、dormire(眠る)は、そのまま「〜を」を続けられないので自動詞です。andare a scuolaのaのように、前置詞を挟む言葉は直接目的語ではありません。studiare(勉強する)も、studiare l'italiano(イタリア語を勉強する)のように直接目的語を続けられるので他動詞です。
他動詞の直接目的語は、「直接目的語代名詞(mi・ti・lo・la・ci・vi・li・le)」の記事で見たlo・laなどに置き換えられます。Mangio la pizza.(私はピザを食べます)は、直接目的語la pizzaをlaに置き換えてLa mangio.(私はそれを食べます)と言えます。自動詞にはこの置き換えがありません。andare a scuolaのa scuolaは前置詞を挟むので、直接目的語代名詞では置き換えられません。
同じ動詞が、意味によって他動詞にも自動詞にもなることがあります。finire(終える)はfinire il lavoro(仕事を終える)と直接目的語を続ければ他動詞ですが、Il film finisce alle nove.(映画は9時に終わる)のように直接目的語を続けなければ自動詞です。1つの動詞をどちらか一方に決めつけず、その文でどう使われているかを見て判断します。
近過去の助動詞との関わり
「近過去(avere+過去分詞)」の記事で見たとおり、他動詞をふくむほとんどの動詞はavereを使って近過去を作ります。lavorare(働く)やdormire(眠る)は自動詞ですが、近過去はHo lavorato.、Ho dormito.のようにavereを使います。自動詞だからといって、必ずessereを使うわけではありません。
一方、「近過去(essere)と過去分詞の一致」の記事で見たandare・arrivare・tornare・entrare・partire・uscire・restareは、場所の移動や状態の変化を表す一部の自動詞で、これらだけがessereを使います。avereとessereのどちらを使うかは、他動詞か自動詞かだけでは決まらず、この一部の自動詞に入るかどうかで決まります。移動や変化という目安はありますが、最後は動詞ごとに決まっているので、新しい動詞に出会ったときは辞書で確かめます。
練習問題
- mangiare la pizza(ピザを食べる)のmangiareは他動詞と自動詞のどちらですか。
- andare(行く)は他動詞と自動詞のどちらですか。
- 近過去でessereを使う自動詞を1つ挙げてください。
- finire il lavoro(仕事を終える)のfinireは他動詞と自動詞のどちらですか。
答え
- 他動詞、
- 自動詞、
- andare(ほかにarrivare・tornare・entrare・partire・uscire・restareも可)、
- 他動詞(il lavoroが直接目的語)
参考にした資料
- イタリア語版Wikipedia, Verbo transitivo「la capacità di far passare l'azione dal soggetto all'oggetto」(他動詞は動作を主語から目的語へ移す動詞という定義)(2026-09-23閲覧)
- Accademia della Crusca, La scelta degli ausiliari「i verbi intransitivi non consentono di fissare una norma per la scelta di un ausiliare」(自動詞は助動詞の選び方に一定の規則がなく、動詞ごとに決まるという説明)(2026-09-23閲覧)