構内放送の聞き取り方(annunci)
2026-09-27
イタリアの駅の構内放送は、到着と発車を「in arrivo」「in partenza」という決まった言い方で伝えます。区別の手がかりは番線の数字ではなく、前置詞のal(〜へ)とdal(〜から)です。ミラノ中央駅の実際の放送の書き起こしにも「è in arrivo al binario 8」(8番線に到着します)、「è in partenza dal binario 20」(20番線から発車します)のように出てきます。binario(番線)、in arrivo(到着)、in partenza(発車)は、どの駅の放送でもほぼ同じ形で使われる言い方です。
到着・発車の言い方
色の付いた部分が、到着か発車かを分ける前置詞です。
| つづり | 言い方 | 日本語 |
|---|---|---|
| al(〜へ) | è in arrivo al binario 8. | 8番線に到着します |
| dal(〜から) | è in partenza dal binario 20. | 20番線から発車します |
到着はin arrivo al binario、発車はin partenza dal binarioと、alとdalの前置詞で区別します。番線の数字(8や20)は、あくまでどの番線かを示すだけで、数字そのものからは到着か発車かは分かりません。alかdalか、in arrivoかin partenzaかという言葉を聞き取ることが、区別の手がかりです。実際のミラノ中央駅の放送の書き起こしにも「è in arrivo al binario 5」「è in partenza dal binario 16」のように、同じ2つの形が繰り返し使われています。
遅れと運休の言い方
Trenitaliaの公式サイトは、遅延の補償について「ritardo di treni Frecciarossa, Frecciargento e Frecciabianca, compreso tra i 30 e i 59 minuti」(30分から59分の遅れ。Frecciarossa・Frecciargento・Frecciabiancaは列車名)のように、ritardo(遅れ)を分単位の幅とセットで説明しています。同じページには「Trenitalia ti riconosce un bonus pari al 25% del prezzo del biglietto」(切符の代金の25%にあたる金額を払い戻す)ともあり、遅れの分数がそのまま補償の金額に結び付きます。放送でritardoのあとに数字が続いたら、その数字は分単位の遅れです。
教科書ではsoppresso(運休)という単語を覚えます。旅行系のサイトの解説にも「cancellazioni, soppressioni di fermate e deviazioni」(運休・停車の取りやめ・迂回)とあり、soppressoは実際の案内でもよく使われる単語です。ただし、ミラノ中央駅の実際の放送を書き起こした記録には、本当に運行しない電車を伝えた文が「previsto in partenza per Verona Porta Nuova alle ore 19 e 25. Oggi non sarà effettuato.」(19時25分発、ヴェローナ・ポルタ・ヌオヴァ行きの予定でしたが、本日は運行しません)という、soppressoを使わない言い方だった例もあります。effettuare(行う)を否定したnon sarà effettuatoは、soppressoと同じ運休を伝える、もう1つの言い方です。単語を1つ覚えるだけでなく、同じ内容を伝える言い方が複数あると知っておくと、放送での聞き逃しが減ります。乗り換えはcoincidenza(接続)と呼ばれ、乗り換え時間が短いと「チェックインの時間が足りない」ことがある、と旅行系のサイトは説明しています。
| 書いてある形 | 聞こえる形 | 日本語 |
|---|---|---|
| ritardo | ritardo…compreso tra i 30 e i 59 minuti | 30分から59分の遅れ |
| soppresso | Oggi non sarà effettuato. | 本日は運行しません(soppressoと同じ意味のもう1つの言い方) |
日本語との違い
日本語の駅の放送は「まもなく、○番線に、電車が参ります」のように、到着・発車・遅延のどれも決まった言い方をほぼそのまま使います。イタリア語のin arrivo・in partenzaも同じように決まった言い方ですが、区別の手がかりが番線の数字ではなく前置詞(al/dal)である点は、日本語が「〜番線に到着」「〜番線から発車」のように助詞(に/から)で区別する感覚に近く、番線の数字だけを聞いても区別できない点が違います。運休の伝え方も、日本語の「運休」がほぼ1つの言い方に決まっているのに対し、イタリア語はsoppressoとnon sarà effettuatoの両方が使われる点が違います。CILSのリスニング試験も、annunci pubblici(公共の呼びかけ)を出題の1つに挙げています。
練習問題
正しいものを選んでください。
- 「è in arrivo al binario 8」のalが示しているのは( 到着 / 発車 / 遅延の分数 )。
Trenitaliaの実際の放送が運休を伝えた言い方は( soppresso / Oggi non sarà effettuato / in ritardo )。- coincidenzaが表す意味は( 乗り換え / 到着 / 遅延 )。
答え
- 「到着」(alは〜へ、in arrivoと結び付く前置詞)
- Oggi non sarà effettuato(この放送ではsoppressoではなくこちらが使われた)
- coincidenza(乗り換え・接続)
参考にした資料
- Happy Scribe, Annunci Trenitalia dalla stazione di Milano Centrale「è in arrivo al binario 8」「è in partenza dal binario 20」「è in arrivo al binario 5」「è in partenza dal Binario 16」実際の放送の書き起こし。運休の実例は「previsto in partenza per Verona Porta Nuova alle ore 19 e 25. Oggi non sarà effettuato」(2026-09-27閲覧、修正時に開き直して確認)
- Trenitalia公式サイト, Indennizzo per ritardo del treno「ritardo…compreso tra i 30 e i 59 minuti」遅延の分単位の言い方(2026-09-27閲覧)
- Quality Travel, ViaggiaTreno, come funziona il servizio di Trenitalia「cancellazioni, soppressioni di fermate e deviazioni」soppressoが実際にも使われる語であることと、coincidenzaと乗り換え時間の説明(2026-09-27閲覧、Trenitalia公式サイトではなく旅行系の解説)