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聞き取り試験の​出題形式​(prove d'ascolto)

2026-09-27

CILSと伊検(実用イタリア語検定)は、同じ入門・初級でも出題形式が違います。CILSのA1・A2には、伊検の5級・4級にはない出題形式があります。伊検からCILSに進むと、初めて出会う出題形式に慣れる必要があるということです。これは語学力そのものの差ではなく、出題形式に慣れているかどうかの差です。

リスニングの​出題形式

CILSのA1・A2のリスニングは、どちらも4つの出題形式を使います。選択、情報探し、文の完成に加えて、聞きながら空欄を埋めるdettato cloze(クローズ式の書き取り)があります。dettato clozeは、選択肢から選ぶのではなく聞こえた語をそのまま書く出題形式で、選ぶ出題形式だけの伊検5級・4級にはありません。

リスニングの出題形式
試験出題時間
CILS A1 リスニング選択・情報探し・文の完成・dettato clozeの4種類、2〜3問約30分
CILS A2 リスニング同じ4種類、2〜3問約20分
伊検5級 リスニングマークシートの選択のみ筆記と合計80分
伊検4級 リスニングマークシートの選択のみ筆記と合計80分

CILSのA2のリスニングの時間がA1より短い理由は、シラバスに明記されていません。出題形式も問題数も同じで、聞く文章の長さもA1(200〜400語)よりA2(300〜600語)の方が同程度かやや長いため、テキストが短いことが理由ではありません。

作文と​口述の​有無

伊検の公式の案内は、作文(記述式の解答)を1級・2級・準2級・3級だけに限り、5級・4級には作文がないとしています。第56回のデモ試験でも、4級はPARTE I〜IIIの選択式・正誤式だけで記述問題はなく、3級のデモにはPARTE IVとして、イラストを見て過去形で450〜550字を書く出題形式が加わっています。CILSはA1・A2のどちらにも記述の出題があり、伊検より早い段階で書く出題形式に出会います。口述試験も同じ形で、CILSはA1・A2のどちらにも対話と独話に分かれる面接がありますが、伊検の口述は1級・2級一次試験の合格者だけです(「伊検の記事」に級ごとの説明があります)。

作文と口述の有無
試験出題時間
CILS A1・A2 記述記述式2問30〜40分
CILS A1・A2 口述対話と独話約10分
伊検5級・4級作文なし・口述なしー
伊検3級イラストの説明450〜550字(過去形)筆記に含む

日本語との​違い

日本語話者になじみのある英検は、面接(口述)が始まる級が決まっていて、5級・4級には面接がなく、3級から加わります。伊検も同じように、口述が加わるのは1級・2級からで、5級・4級にはありません。この「途中の級から新しい出題形式が加わる」感覚は、英検で慣れているので理解しやすいところです。違うのは、CILSがA1という一番下の級から、すでに記述と口述の両方を求める点です。伊検の感覚で「入門級だから選択式だけ」と思っていると、CILSのA1で初めて出会うのが記述と口述です。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. 「聞きながら空欄を埋める」出題形式の名前は( scelta multipla / dettato cloze / abbinamento )。
  2. 「作文」が伊検で加わるのは( 5級 / 4級 / 3級 )から。
  3. CILSのA1にあるが伊検の5級にはない出題形式は( 選択式のリスニング / 記述と口述 / マークシート )。
答え
  1. dettato cloze(聞こえた語をそのまま書く)
  2. 3級(5級・4級には作文がない)
  3. 「記述と口述」(CILSはA1から両方ある)

参考に​した​資料

  • CILS A1 syllabus, Centro CILS, Università per Stranieri di Siena「Tipi di prova: Scelta multipla, individuazione di informazioni, completamento di un testo, dettato cloze」「Numero delle prove: 2 o 3 in base al modulo」「Lunghezza dei testi: Da 200 a 400 parole in totale」「Durata del test: 30 minuti circa」(2026-09-27閲覧)
  • CILS A2 syllabus, Centro CILS, Università per Stranieri di Siena同じ4種類の出題形式。「Lunghezza dei testi: Da 300 a 600 parole in totale」「Durata del test: 20 minuti circa」(2026-09-27閲覧)
  • 実用イタリア語検定「検定概要」「試験方法 リスニング(マークシート) 筆記(マークシート) 作文(1級・2級・準2級・3級のみ) 口述試験(1級・2級一次試験合格者のみ)」(2026-09-27閲覧)
  • 第56回(2023年春季)実用イタリア語検定 4級・3級デモ試験(イタリア語検定協会作成、OCR、inputs/italian-books/iken-56-3kyu-demo.txt)4級はPARTE I〜III(選択式・正誤式)のみ、3級はPARTE IVの450〜550字の描写が加わる出題形式。デモ本文には「450文字から550文字(スペースを含む)で書いてください(単語数ではありません)」と明記されており、文字数であって語数ではないことを試験自身が断っている。出題の形と時間だけを示し、設問文・選択肢・正解は載せていない