時・場所・程度を表す副詞(avverbio)
入門 2026-09-21
- CEFR A1
- CILS A1
- 伊検5級
副詞は形を変えずに、動詞や形容詞、他の副詞の意味を補う単語です。イタリア語の副詞は主語や名詞に合わせて変わらず、いつも同じつづりで使います。入門(CEFRのA1)の範囲では、時・場所・程度を表す基本の副詞と、文の中での置き場所を押さえれば足ります。
どんなときに使うか
「いつ」「どこ」「どのくらい」を言い添えるときに副詞を使います。時を表す副詞は文の頭か動詞のすぐあとに、場所を表す副詞は動詞のすぐあとに、程度を表す副詞は動詞や形容詞のすぐそばに置きます。はい・いいえを表すsì・noは否定文と疑問文と語順の記事で既に扱ったので、この記事では時・場所・程度の3つを扱います。
- Lavoro sempre molto.(私はいつもたくさん働きます)
- Il libro è qui.(その本はここにあります)
- Parlo poco italiano.(イタリア語はあまり話しません)
作り方
副詞は主語の人称や名詞の性・数に関係なく、いつも同じつづりで使います。色の付いた部分が副詞です。
| 元の形 | つづり | 日本語 |
|---|---|---|
| sempre(時) | sempre | いつも |
| mai(時、nonと組みで使う) | mai | 一度も〜ない |
| oggi(時) | oggi | 今日 |
| domani(時) | domani | 明日 |
| qui(場所) | qui | ここ |
| lì(場所) | lì | あそこ |
| sotto(場所) | sotto | 下に |
| molto(程度) | molto | とても |
| poco(程度) | poco | あまり |
| bene(程度・様子) | bene | よく・うまく |
これらの副詞は、主語が誰であっても、修飾する名詞が何であっても変わりません。時を表す副詞(prima・poi・dopo・già・ora/adesso・sempre・mai・oggi・domani・ieri)は文の頭か、動詞のすぐあと、または文末に置きます。場所を表す副詞(qui/qua・lì/là・sopra・sotto・giù・dentro・fuori・vicino・lontano・davanti・dietro・a destra・a sinistra)は、動詞や場所を示すessereのすぐあとに置くのが普通です。程度や様子を表す副詞(così・molto・poco・tanto・più・meno・bene・male)は、動詞のあとか、修飾する形容詞・副詞のすぐ前に置きます。maiだけは、nonを動詞の前に、maiを動詞の後ろに置いてはさみ、「一度も〜ない」という意味を作ります。
日本語とのちがい
副詞が形を変えない点は、日本語の副詞(いつも・とても・あまり)が活用しないのと近い感覚です。sempreもmoltoも、主語や修飾する語に関係なく、いつも同じつづりで使えます。
一方で、molto・tanto・pocoは、形容詞として名詞を修飾するときは性・数に合わせて変わりますが(molti amiciのように)、副詞として動詞や形容詞を修飾するときは変わりません(sono molto stancoのように)。同じ単語が場面によって変わったり変わらなかったりする点は、日本語にない現象です。
もう1つ日本語にない現象は、maiの使い方です。「一度も〜ない」と言うときは、nonを動詞の前に、maiを動詞の後ろに置いて、2つの語で否定をはさみます。日本語の「一度も〜ない」は否定の語尾1つで済みますが、イタリア語ではnonとmaiの2箇所を組みで使います。
molto・tanto・pocoの形容詞との使い分け
| 品詞 | 例 | 日本語 |
|---|---|---|
| 形容詞(名詞を修飾、性数に合わせて変わる) | Ho molti amici.(男性複数のmolti) | 友達がたくさんいます |
| 副詞(動詞・形容詞を修飾、変わらない) | Sono molto stanco.(moltoのまま) | とても疲れています |
例文
各文の下に、副詞の種類と置き場所を書きます。
- Lavoro sempre molto.(私はいつもたくさん働きます)
- sempre → 時を表す副詞、「いつも」。動詞lavoroのあとに置く。
- molto → 程度を表す副詞。動詞lavoroを修飾し、変わらない。
- Non bevo mai caffè la sera.(夜はコーヒーを全く飲みません)
- mai → 時を表す副詞、「一度も〜ない」。nonと組みで、動詞bevoの後ろに置く。
- Oggi studio l'italiano.(今日はイタリア語を勉強します)
- Oggi → 時を表す副詞。文の頭に置いて、その日のことだと示す。
- Il libro è qui, non è lì.(その本はここにあり、あそこにはありません)
- qui → 場所を表す副詞、話し手に近い場所。
- lì → 場所を表す副詞、話し手から離れた場所。
- Sono molto stanco oggi.(私は今日とても疲れています)
- molto → 程度を表す副詞。形容詞stancoの前に置いて「とても」を加えるが、molto自体は変わらない。
- Parlo poco italiano, ma capisco bene.(イタリア語はあまり話しませんが、よく分かります)
- poco → 程度を表す副詞、「あまり〜ない」。動詞parloのあとに置く。
- bene → 程度・様子を表す副詞、「よく・うまく」。動詞capiscoのあとに置く。
練習問題
正しいものを選んでください。
- ( Non esco mai / Mai non esco / Esco mai non )la sera.
- Le mie sorelle sono ( molto / molta / molte )simpatiche.
- Il treno è ( qui / molto / mai ), non è lì.
答え
- Non esco mai(nonを動詞の前に、maiを動詞の後ろに置いてはさむ)
- molto(副詞として形容詞を修飾するときは変わらない)
- qui(lìと対になる場所の副詞)
参考にした資料
- 級の所属: CILS A1 Sillabo delle strutture morfosintattiche(シエナ外国人大学が実施するイタリア語検定CILSの、A1で出る文法の一覧)「più frequenti avverbi: di tempo (prima, poi, dopo, già, ora/adesso, sempre, mai, oggi, domani, ieri); di luogo (qui/qua, lì/là, sopra, sotto, giù, dentro, fuori, vicino, lontano, davanti, dietro, a destra, a sinistra); altri avverbi più frequenti (così, molto, poco, tanto, più, meno, bene, male)」。sì/noを含む「di affermazione e di negazione」の部分は否定文と疑問文と語順の記事(項目10)で扱ったので、この記事では時・場所・程度の3分類だけを引用しています(2026-09-21閲覧)
- イタリア語版Wikipedia, Avverbio「Tipi di avverbio」(2026-09-21閲覧)
- 実用イタリア語検定 5級レベル筆記 正解への対策ポイント「5級」。このページには副詞を名指しした記述はありません(2026-09-21閲覧)